「共振=定電流」を測って壊す
共振と電源 #8 ── 負荷感度メータ
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「共振している回路は定電流源だ」と言われることがある。本当かな。ここでは正弦波電圧源 Vs(振幅1固定)に直列で Rs・L・C・そして負荷 RL をつないだだけの、いちばん素朴な直列共振回路を触る。負荷を少し増やしたとき、流れる電流 |I| がどれだけ動くか ── その負荷感度 SR を測るのが目的だよ。

共振点(X=0)では |I| = Vs/(Rs+RL) で、RL がそのまま分母に居座る。RL≫Rs なら、負荷が10%増えれば電流はほぼ10%減る ── ぜんぜん定電流じゃない。逆に大きく離調して |X|≫R にすると感度は0に近づくけれど、それは共振ではなくリアクタンスで電流を絞っている(バラスト動作)別のからくりだ。つまみを回して、この二つを見分けてみて。

セルフテスト実行中…
SR = ∂ln|I| / ∂ln RL

直列共振そのものは定電流源ではない。共振点は「電流の山」だから RL の変化がそのまま電流に効く(SR≈−1)。感度を殺すには |X|≫R まで離調して電流をリアクタンスで絞るしかないが、それは電流も一緒に小さくなる別動作で、しかも「共振で使う」利点は消えている。定電流が欲しいなら、片方だけを都合よく取れはしない。

結局いちばん強い定電流は、測って直すこと。右下の「能動帰還」を ON にすると、電流を測って必要な Vs を都度合わせにいく。RL をどれだけ動かしても |I| は目標値に張り付き、代わりに Vs が動く ── 受動素子の共振点に頼るより、閉ループのほうがよほど頑固な定電流だ。共振の値打ちは定電流ではなく、別のところ(選択性・昇圧)にある。